コラム

東一条通(左京区)

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東一条通(左京区)

東一条通は、京都大学吉田キャンパスの間を突っ切るように、西は川端通から東は吉田神社の鳥居前まで続いている通りです。

東大路通から東は吉田神社の参道で、節分祭の時には、露店も出店し、賑わいを見せています。昨年末の段階では、今年の節分祭は、22日(水)と23日(木)に開催される予定で、露店も出店されるとのこと。久しぶりに東一条通も賑わいを見せることでしょう。

東一条通(左京区)

吉田参道は幕末期に現在の京大吉田キャンパス(本部構内)に尾張藩下屋敷が置かれた時、吉田神社により春日造の社殿へと続く参道として整備されました。明治時代終期から大正時代初期にかけての京都市三大事業として鴨川対岸から架橋のうえ東一条通を拡築するとともに市電を通す計画があり、拡幅工事が途中まで行われたものの実現せず、川端通から鞠小路通までの区間でやや広い幅員になっているのはこの時の名残だそうです。

東一条通と言えば、吉田神社、京都大学が思い出されますが、この通沿いに酒蔵があるのを皆さんはご存じでしょうか。京都の酒蔵と言えば伏見が有名ですが、川端通から東一条通を少し東に入った北側のマンションの1階に、松井酒造という酒蔵があります。

「このようなところに!?」と驚かれると思いますが、この酒蔵の「神蔵」というお酒、さっぱりした辛口のお酒で結構美味しいです。最近では、ゆず酒の神蔵も販売しておられ、日本酒が苦手な方も美味しいリキュール酒として飲んでいただけると思います。是非一度、立ち寄って見て下さい。

東一条通と言えば昔は、京都大学の周りの道路沿いには、学生の主張等が大きな文字で書かれた立て看板の乱立が有名でしたが、平成29年(2017年)10月、京都市が景観の保護を目的とする条例に抵触するとして京都大学に文書で指導し撤去を求めたのを発端に、京都大学では、大学周囲に設置された立て看板を撤去し、今では、キャンパス内の指定された数カ所のみでしか立てられないようになっているそうです。

また、東一条通は多くの学生が利用する通りで、その中には、自転車で走行する学生も少なくありません。

自転車は、免許証を必要とせず、誰もが利用できる簡単な車両です。しかし、車両である以上、車や歩行者と接触すると交通事故になります。

平成257月には、神戸地方裁判所で、11歳の小学生が運転していた自転車が62歳の歩行者と接触した交通事故で、歩行者が意識障害を負ったとして、約9,500万円の損害賠償請求がなされています。

自転車だからと軽く考えることなく、自転車のマナーはしっかり守りましょう。

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