コラム
きぬかけの路(京都市道183号衣笠宇多野線)は、世界遺産である「鹿苑寺(金閣寺)」「龍安寺」「仁和寺」を繋ぐ、約2.5kmの道路です。
歩くと、鹿苑寺(金閣寺)から龍安寺までの間は約18分、龍安寺から仁和寺までの間は約11分で3つの世界遺産のお寺を巡ることができます。
この道路は、路線バスが運行されていることや観光名所を繋ぐ道路でもあることから、交通量がとても多い道路です。
また、緩やかな傾斜が連続する形状ということもあって、なかには、制限速度が40km/hなのに、下り坂ではそれ以上の速度を出して走る車もあるとか!?
ドライバーの方は、道路の形状に惑わされ、ついついスピードをだしてしまうことがないように、また、散策される方は、うっかり車道に出てしまい、交通事故に遭うことがないように、それぞれ気を付けましょう。
衣笠(きぬがさ)山麓にあるこの道路は、以前は観光道路と呼ばれていましたが、平成3年の愛称公募により、「きぬかけの路」と命名されました。
平安時代、宇多天皇が真夏に雪見をしたいと言い、白の絹布を掛けたことから「きぬかけ山(衣笠山)」と呼ばれるようになったとの故事にちなみ、名づけられたそうです。
京都のローカルフードとして有名な「衣笠丼」も衣笠山が由来となっていて、お揚げと青ねぎを卵でふんわりとじている様子が、青々とした木々の上に白絹のかかった衣笠山を思わせることからそう呼ばれるようになったのだとか。
実は、この道路の周辺には、3つの世界遺産の他にも、多くの人気観光スポットがあります。
わらの節目のあるなしで赤ちゃんの性別占う、安産祈願で有名な
“敷地神社(わら天神宮)”
画家「堂本印象」が外観から内装まですべてを手掛けた
“京都府立堂本印象美術館”
歴代足利将軍の木像と、大きな達磨図が印象的な
“等持院”
四国八十八ヶ所のお遍路が約3kmの道中に凝縮され、同じご利益があるとの謂われがある
“御室八十八ヶ所”
等々
自分自身の興味がある観光スポットを組み合わせ、きぬかけの路の緑豊かな景色を楽しみながら散策するのも良いですね。
新しい年のスタートに、初詣も兼ねて訪れてみてはいかがでしょうか。