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ねねの道(東山区)

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ねねの道(東山区)

ねねの道は、円山公園から南に向けて、一念坂と高台寺南門通り(維新の道)の分岐地点まで続く全長約500mの道です。

石畳が敷かれたこの道では、甘味処や京料理店のそばを、人力車や着物を着た人々が行き交い、古都京都の風情を味わうことができます。
周辺の法観寺や大雲院祇園閣が、より一層京都らしい雰囲気を醸し出しています。

ねねの道(東山区)

“ねね”とは、豊臣秀吉の正室であった女性のこと。

ねねは、この道沿いにある「圓徳院」で晩年を過ごしました。

そのことから「ねねの道」と呼ばれるようになったそうです。

春には、高台寺公園の桜の木が、この道に寄り添うように花開き、美しい桜並木の道となります。

そして、圓徳院の向かいにある細長い小道を上ると“ねねの寺”と呼ばれることもある「高台寿聖禅寺(通称:高台寺)」があります。
この寺は、伏見城で亡くなった秀吉を弔うためにねねが建てた菩提寺で、ねねが出家後に賜った「高台院」の院号にちなみ、「高台寿聖禅寺」と名付けられました。

桃山時代らしい華やかな庭園は、国の史跡名勝天然記念物に指定されています。

長い歴史の中で大火災にも見舞われましたが、今でもこの庭園は400年前に創建された際とほとんど変わらない姿を維持しているのだそうです。

400年前にねねが見ていた景色と、同じ景色を見ることができる、唯一無二の場所かもしれませんね。

ねねの道では、自転車を除く車両は、南行一方通行で制限速度は30km/hです。

絶好のフォトスポットですが、人気の観光エリアということもあり、この道を通るタクシーや人力車はとても多いです。
走行する車両には十分に注意して、この道の散策を楽しんでください。

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