京の商店道
キララ商店街は、近鉄新田辺駅の東側に位置する南北約125メートル、東西約260メートルのエリアに所在する飲食店や日用品店等約70店舗のお店からなる商店街です。
2008年2月、当時、ひとつまたひとつと閉店していく商店街の現状を危惧した現在のキララ商店街共同組合理事長・田原剛(たはら つよし)さんは、「未来に誇れる商店街」を目指し、商店街の若い店主や同志社大学の学生達を集め、プロジェクトチーム「EVO&revo」(evolution:進化、revolution:革命)を結成しました。
「EVO&revo」は、「温co知新」(※「co」は、コマーシャル、コミュニケーションを表す。)をキーワードに、商店街を多くの人に知ってもらうため、手始めに、商店街の人達に寄附を募り、ホームページ上に商店街のマップを作成し始めましたが、当初は、「その様なことをしても効果はない」と消極的な方もおられたそうです。しかし、それにくじけることなく、京都府の補助金を活用した空き店舗でのギャラリーの開設等商店街に人がやってくる活動を継続し、その中でマスコットキャラクター「キララちゃん」が誕生しました。
「キララ」の由来は、ひとつひとつの光が集まるとキラキラ輝く、その輝きがあるところには、人が集まるというところから名付けられたそうです。
この「キララちゃん」、当初は商店街をアピールするマスコットとして活躍していましたが、商店街の地域を管轄する京都府田辺警察署から、地域の安全活動に参加してほしいとの依頼があり、交通安全活動を始め、多くの地域安全活動に参加することとなりました。
「キララちゃん」が姿を見せる機会が増えてくると、メディアにも取り上げられるようになって更に知名度が上り、これに伴い新田辺東商店街もその愛称をキララ商店街へと変更していきました。
田原理事長は、更に、この商店街を世界に発信する方法はないかと考え、2010年、椅子に座った状態で道路を滑走しゴールを目指すISU-1GPを企画し、この商店街で開催しました。
その後もこのレースは行われ、今年3月27日(日)には、この商店街において、12回目となる大会が予定されています。
ひとつ参加してみようと思われる方は、今年のISU-1GPの参加要綱が記載されたホームページ「https://isu1gp.com/event95.html」をご確認下さい。
このISU-1GP、今では、国内、北海道から熊本まで約20カ所で開催されている他、世界では、台湾、マレーシア、シンガポール、中国でも開催されているそうです。
このレースには、2つの決まり事があります。
ひとつは「自分の身は自分で守ること」、そして、もうひとつは「レースを見ている子ども達に恥じるような行動はしないこと」です。
参加者は、自分の身を守る膝パッドや手袋等は自分自身で準備し、レースに臨みます。
また、「子ども達の前で恥ずかしい行動を取らない」という思いから、大会が進行されているため、今日に至るまで大きな事故は発生していません。
併せて、この大会、例年の結果を見ると、体力のある人や機能の良い椅子を使っているチームが優勝するわけではなく、心の折れない強いチームが勝利を掴むそうで、このレースを通じて「色々なアクシデントがあっても最後まで諦めずゴールを目指すところに結果が生れる」ということも知ることが出来るのではないでしょうか。
参加者ひとりひとりが子ども達に見られても恥じない行動をすることが、この大会の事故防止に繋がっているところは、交通事故防止にも似たようなところがあり、ひとりひとりが交通ルールを守り、人から見られて恥じない行動をすれば、交通事故も少なくなるのではないでしょうか。
キララ商店街ホームページ https://kyotanabe.kyoto-fsci.or.jp/syoutengai.htm
※ 新型コロナ感染拡大防止のため昨年中止となりましたISU-1GPにつきましては、感染予防対策の徹底を図り、令和5年3月25日(土)午前9時30分からキララ商店街において開催する運びとなりました。詳細につきましては、次のURLをご覧下さい。
https://isu1gp.com/event103.html