活動報告

高齢者の交通安全対策事業

活動報告

京都府交通安全協会は、株式会社仙台放送様が国立大学法人東北大学加齢医学研究所様と共同開発した「運転技能向上トレーニング・アプリAI版」を含む新しい脳のトレーニング「Brain Trainer On Cloud」、略称「BTOC(ビートック)」を、高齢者の交通安全対策事業の一環として実施している高齢ドライバー研修会ドラとも」で活用することになりました。

「BTOC」は、「運転技能向上トレーニング・アプリAI版」の主要機能を、法人や団体でも利用しやすいクラウドサービスへと進化させたもので、業務で車両を運転する様々な業界で社会実装が進んでいます。

当協会では、生活上自動車を手放せない高齢者や運転を生きがいとする高齢者の方々が、より長く・より安全に運転を継続できるよう、高齢者の認知機能・身体機能低下抑止サポートの一環として、運転技能などの向上が実証されている「BTOC」を活用します。

【仙台放送の取組み】
仙台放送は、東北大学加齢医学研究所と産学連携により開発した「運転技能向上トレーニング・アプリ(※1)」のスマートフォン版のサービスを、2020年から保険会社や自治体向けに提供して、ドライバーの運転技能向上や認知機能低下の抑制、安全安心なモビリティ社会の実現に向けて取り組まれています。

また、2021年4月からは、同アプリにAI(人工知能)を搭載して、個々のトレー二ング状況をAIが解析することで、プレイヤー毎に最適なトレーニングへ調整する機能を拡張するなど、「運転技能」「認知機能」「感情状態」の向上だけでなく、安全運転管理や商品開発など、データ活用の幅を広げてきました。

※1 東北大学加齢医学研究所・川島隆太教授による脳科学研究の成果と仙台放送が放送している脳のトレーニング番組『川島隆太教授のテレビいきいき脳体操』の知見から開発されました(特許6284171号)。
テレビやタブレット等の端末を利用した「作業速度訓練による安全運転能力向上プログラム」で、実際の運転行為や疑似運転行為(シミュレーター等)を伴わない日常的な認知トレーニングにより、運転技能の維持・向上を目指すものです。

【京都府交通安全協会の取組み】
北近畿地域連携会議の調査研究報告書(2018年4月)によりますと、高齢ドライバーの生活実態と運転免許証自主返納制度の乖離は、高齢ドライバーの家庭生活や地域社会の安心・安全に対し看過できない影響を与えています。
また、国立長寿医療研究センターの研究によると、高齢者に対して、安全に運転できる期間(運転寿命)を延ばしていくことが、健康寿命の延伸に重要であると明らかになっています。


京都府交通安全協会では、事故ゼロで誰一人取り残されない、ひとりひとりが安心・安全に暮らせる社会の実現を目指し、令和3年度から各種機器を用いて高齢者の認知・身体機能チェックを行い、加齢に伴う機能低下を認識してもらう取り組みを実施してきました。
昨秋「事故ゼロ!思いやりの京都プロジェクト」を立ち上げ、その中で「高齢者の社会的リスクの低減に着目した運転寿命延伸事業」を主な事業の一つとして取り組んでいるところ、実効性を高めるため、この度新たに「
BTOC」を利用して、高齢者の認知機能・身体機能の低下の抑止をサポートする「ドラとも」の更なる充実を図ることとしました。

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▼BTOCについての詳細はこちら
https://www.ox-tv.co.jp/brain/btoc/

▼BTOC紹介動画はこちら
https://youtu.be/c9xBmrZ4qJY

BTOC紹介30CMはこちら
https://youtu.be/8tSRw_pnE-U

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